琴教室

お琴教室を選ぶ時に確認しておくこと

お琴を習いたいなと思っても、なんとなく敷居が高いと思う方、多いと思います。同じ習い事でも御事よりピアノの教室に行く方が気が楽かもしれません。今回は、通いたい教室を選ぶポイントや体験レッスンの時に教室に確認した方がいいことををまとめてみました。

体験レッスンのときに確認すること

お琴を習いたいなと思ったら、ネットでお琴教室を探す方がほとんどだと思います。ホームページで教室の様子やレッスン料の価格、先生のプロフィールなどをみて、「この先生優しそう」とか、「この教室、レッスン料安いな」とか、ご自身の気になるポイントを確認して、合いそうだなと思ったら体験レッスンを申し込むという流れが多いですよね。でも、個人で教わる場合は、一度入会するとなかなか他の先生に変えにくいのが現実です。だから、最初に自分がイメージしているものとその教室でできることがあっているかを確認しましょう。

1.先生の所属する流派

お琴の先生はたいてい、どこかしらの流派に所属しています。流派ごとに爪の形や座り方、演奏する曲などが違ってきますので、先生が何の流派なのかは結構重要です。まずは大きく分けて主に2つの流派があります。

山田流

山田流は主に古典の歌ものを得意とする流派です。歌を聴かせる曲が多いので、もし歌が得意でしたら山田流はピッタリです。山田流は歌に負けない厚くて丸い形のお爪をはめて、ドラマチックに演奏します。曲は江戸時代など古くから伝わる曲が多く、古文やお芝居が好きな方も向いていると思います。逆に、すごいテクニックを聴かせるような器楽曲が好みの方には合いません。

生田流

生田流は主に手のものを得意とする流派です。古典の歌ものも演奏しますが、楽器を演奏したいという方は生田流がよいでしょう。爪が四角くて薄く、指が細かく動かしやすくなっていますので、楽器の響きや曲自体を聴かせたり、難しいテクニックでバリバリ弾きたいという方にはピッタリです。洋楽的な器楽曲がたくさん作曲されていますので、歌がそれほど得意ではない方は歌がない曲が多い生田流の方がいいかもしれません。

山田流と生田流の他にもいくつかありますが、一般的に教室を開いている先生はこのどちらかに所属していることが多いです。そして、例えば生田流ですと、宮城社、正派、筑紫流というように、同じ流派の中でそれぞれいくつもの派に分かれています。昔は別の流派の曲を習えなかったりしましたが、今は習える曲はそこまで大きく違いはなく、楽譜が公刊されている曲は演奏できるようになってきています。

2.最初に必要な物

お琴を習う時に最初に必要なのはご自分のお爪、爪の輪、楽譜です。基本的には象牙のお爪ですが、安い方がよければプラスチックもあります。ただ、音や弦の滑りなどが全然違いますので、長く続ける趣味として考えているなら象牙のお爪の方が良いです。お爪にそれぞれの指の大きさにあった爪の輪を付けて完成です。お爪は3つセットで5,000円くらいから、爪の輪は3つで1,500円くらいです。楽譜は最初のレッスンまでにネットやお琴やさんで購入するか、先生が用意してくださる教室もあると思います。また、最初のレッスンの時にはその月のお月謝も用意しましょう。

肝心のお琴は最初の段階では購入しなくて大丈夫です。ずっと続けられると確信したり、自分の楽器が欲しいと強く思ったら、先生に相談してみましょう。

3.月謝以外にかかるもの

お月謝の他にかかるものとしては、演奏会の出演料があります。お琴の場合は演奏会に着物で出演することも多いので、着物を用意するかレンタルする費用がかかってきます。また、伝統芸能の習い事はお中元やお歳暮を贈ったり、演奏会やコンクールに参加した時などに先生へお礼をする慣習があります。カルチャーや公民館などの教室では先生へのお礼等はひつようないですし、先生によっては受け取らないという方もいますので、他の生徒さんに聞くのもありですが、入会してからこんなにかかるの?とならないように、体験の時に先生に伺うのが良いでしょう。

4.演奏会の有無と参加義務

演奏会は練習の成果を発揮して自分に自信をつけることができたり、もっと上達したいと頑張ったりと成長できる良い機会です。仲間とぐっと距離が縮まって仲良くなれるのも演奏会の良い点です。ですが、やはり演奏会はなかなかに費用がかさみます。演奏会に必ず全員参加しないといけないとか、必ず着物で参加という教室もあります。着物で出演するとなればそれなりにかかりますし、毎回演奏会に参加するのを負担に思う方もいると思います。舞台に出るのが好きな方や、練習の成果をぜひ披露したい!という方は、精力的に演奏会を開く教室を選ぶと良いでしょう。お仕事がいそがしくて練習時間があまり取れない方や、人前で弾くことにあまり積極的でない方、金銭面で難しい方など、毎回はちょっとという方もいると思います。自由参加や、出演料があまりかからない演奏会を企画する先生もいらっしゃいますので、楽しめる方法をとれる教室を選んでください。

5.お免除の取得

これは家元制度特有のものですが、それぞれの流派ではお免状というものを発行しています。ここまで習ったので次の段階に進んでいいですよとか、この流派で名乗って人に教えていいですよという、資格みたいなものです。特に興味がなければ、取らなくても良いのかを確認してください。あるていどきょくをひけるようになったら勧めてくる先生もいらっしゃいますが、お免状取得もお礼が必要になりますので、将来教えたいという方は考えてもいいですし、ずっと趣味でやっていきたいという方は取得しなくて大丈夫です。

6.レッスンスタイル

レッスンのスタイルは教室によって違います。第○週の○曜日○時とレッスン日時が固定されている教室もありますし、前の月に次の月の日程をすり合わせる教室や、土日しかやらない教室もあります。また、生徒さん都合でお休みした場合に振替をしてくれる教室や、お休みはお休みという教室もあります。レッスンスタイルは続けていけるかの大切な判断材料になりますので、ご自分のライフスタイルに合うレッスンをしてくれる教室を選んでくださいね。

まとめ

体験レッスンを受けた時に先生との相性や教室の雰囲気を確認することが大切なのは大前提ですが、これから始める上で最初に知っておくと、その教室が自分に合うか検討できることをまとめました。ぜひ自分にピッタリの教室を見つけて、お琴をずっと長く楽しんでいただきたいと思います。

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