琴教室

大人の習い事でお琴教室が選ばれる理由

2020年に突然始まった新型コロナウイルスの影響で、生活が一変した方は多いと思います。それまでの満員電車に乗って通勤し、残業の後は誰かと飲みに行く、おうちには寝に帰るだけという生活から、リモートワークなど新しい働き方が生まれ、出社しなくてもいい日ができたり残業がなくなったり。ご家族と一緒に過ごす時間を大切にする、スキルアップのために勉強の時間に充てているなど、おうち時間という言葉もできてプライベートを充実する方も増えていると思います。趣味を見つけたいと思って新しく何かを始める方も多いように思います。今回はそんな、何か始めたいと思った方にお琴がぴったりの理由をまとめてみましたので、参考にしてみてください。

大人女子にお琴教室が人気!

私のお琴教室ではコロナ禍になってからご入会いただいた方がたくさんいらっしゃいます。また、周りのお琴の先生にも伺ったところ、やはりお琴を新しく習いに来る方がふえているそうです。なぜお琴教室だったのかリサーチしたことをもとにまとめてみました。

1.音楽系の習い事をやってみたかった

教室に入ってくださる方は初心者と経験者が半々くらいなのですが、みなさん「ずっとやりたかった」とおっしゃいます。今まではお仕事が大変でお家にいる時間もあまりなかったので、興味はあっても習い事をするまでの気力がなかったそうですが、早くお家に帰って時間ができても特にすることがなく時間を持て余すようになって、何かしようという気になったという方が多かったです。そして、そういえば昔から和のものに興味があったからせっかくならお琴を始めてみようかなと思ったそうです。何か趣味を持とうという時に、英語などの学習系に行くのか、テニスなどの運動系に行くのか、ピアノなどの音楽系にいくのか人によって分かれるところですが、小さい時の習い事って親の影響や方針によって決められてしまうことがありますよね。運動が大好きなのにそろばんとか公文ばっかり通わされた、本を読むのが好きなのに水泳をやりなさいって言われてスイミングスクールに通っていた、なんて記憶がある方もいるのではないでしょうか。でも、大人になったら自分の意思で決定できるので、本当にやりたいことを吟味して好きなことを習えますよね。お琴を習う人は、やったことがないけれどずっとなにか楽器をやってみたかったという方が多いです。

2.お家で一人でできる

習い事によってはグループだったり大勢集まらないとできないものもありますよね。そういう趣味の場合はそこに行った時間だけ楽しめるものです。でも、今の時代に習い事を始めたい方って、どこかに行ってみんなでというのもストレスの発散になるとは思うんですが、持て余しているおうち時間を有効活用したい方が多いんです。教室に通うのは月に2回か3回ですが、そこに行っていない時間もお家で好きなことに触れられるって、おうち時間の楽しみ方としては最高ですよね。お琴はみんなでの合奏もできますが、自分一人で弾いても十分に楽しめます。また、ピアノやヴァイオリンなどの洋楽器に比べて音量がそれはど大きくないので、一人暮らしのお部屋でも、つっかえつっかえの練習でもあまり迷惑をかけなくてすみます。プロのお琴弾きが何時間もバリバリ練習していても、苦情が来たという話はほとんど聞きません。私が知っている限りでは、お隣の方が昼夜逆転している職業で、昼間は寝ているので嫌がられたという友人が一人いたくらいです。

3.仲間ができる

お仕事がリモートワークになったり、みんなで集まれなくなったりと、人に会うことを制限されてしまった今の世の中で、人とのつながりを大切に感じた方は多いのではないでしょうか。1日中誰にも会わず、何も話さないという生活が続けばやっぱり寂しさが込み上げてきます。映画鑑賞のような一人だけで完結してしまう趣味だけだと辛いという方もいると思います。そこで、ちょっと出かけられて先生や仲間と会える習い事の教室は人気があるのだと思います。女性って元々おしゃべりが好きですよね。自分の好きなことを同じように好きな人と話すと気持ちも上がりますし、近況報告をしたりして苦しいのは自分だけじゃないと確認できたり、たわいもない話で笑顔になれたり。優しくてきれいなお琴の音で癒されるだけでなく、誰かと話して心の部分をも満たしてくれる。そういうところもお琴の教室が人気の理由だと思います。また、お琴は一人で楽しめますが、仲間との合奏もまた楽しいものです。みんなで一体となって繰り出す音楽は達成感も味わえて、寂しさを忘れられる素敵な時間となるはずです。

3.初心者でも簡単

お琴はお爪をはめて撫でるように弾くだけで音が出るので、音を出せるようになるまで猛練習しなくてはいけないということがありません。最初のうちは、普段からよく使う親指人差し指中指の右手の3本だけなので、10本の指をまんべんなく動かせるようにひたすら練習曲を弾く必要もありません。また以前も書きましたが、楽譜が五線譜ではなく数字で書いてあるので必死に音符を追って読み込む必要もありません。楽器自体が始めての方や、お琴に始めて触った方でもすぐに弾けるようになる楽器です。毎日しっかり練習時間を取らないと上手く弾けるようにならないような難しいものではないので、もしお仕事がいそがしくなってきて練習時間がとれなくなったとしても、すごく下手になっちゃうなんてことはないです。

4.手の動きが優雅になる

お琴って正面を向いて演奏する楽器なので、お客さまは音だけでなく演奏する姿もや手の動きも良くみているんです。お琴を弾く時の姿は人によってまちまちなのですが、私の教室では手の動きの美しさを特に大切にしています。見た目が綺麗な方が上手に見えるということもあるのですが、弾きやすさに影響してくるというのが一番の理由です。全ての指がバラバラに開いていたり、余計なところに力が入っていると、間違えるところが増えてしまったり、早いところがテンポ通りに弾けなかったり、ひどい場合は手を痛めてしまったり、いいことがありません。自然な手の形で美しく弾くことを心がけると、普段の生活から指を揃えることが当たり前になって、動きも滑らかで優雅な仕草になります。手の動きがしなやかで優雅な女性って素敵ですよね。

5.日本の伝統に触れられる

平安時代の貴族に愛され、江戸時代からほぼ形態を変えることなく音楽や音色を今の世に伝えているお琴。お琴を弾きながら遠い昔の人へ思いを馳せてみるのも趣がありますよね。また、最近は和のものに関心がある方も増えて、特に着物が好きという方も多くなってきました。伝統楽器であるお琴を習うと、着物を着られる機会も増えます。自発的に夏のレッスンに浴衣を着てきたり、演奏会やおさらい会にも着物で参加したりと、お琴と一緒に色々と好きなことを楽しんで充実したプライベートを過ごしている皆さんはとても生き生きとして見えます。持ち物を和の小物で揃えたり、マスクを和柄にしたりと、お琴だけではない楽しみ方をしているオシャレさんもいて、和のものが好きな女子には一石二鳥ですよね。

6.漫画の影響

コロナ中に流行った「鬼滅の刃」では琵琶を弾く鬼が出てきたり、音楽や効果音にも和楽器が使われています。映像の美しさとともに古き良き日本への懐古や和の音楽への関心が高まったことも、お琴教室が人気の要因の一つです。また、「この音とまれ」という、高校の箏曲部を描いた漫画がアニメで放映されて、さらにお琴への興味を持つ方が増えました。メディアの影響力は大きいですね。「この音〜」は私も読みましたが、みんなで一つの音楽を作り上げるエネルギーとそれまでの道のりが丁寧に描かれていて思わず引き込まれました。読んだり見たりしてやってみたいなと思った方の気持ちもうなずけます。

まとめ

お琴教室が大人女子の習い事として、いま人気がある理由をいくつかまとめてみました。良い音に癒されて簡単に弾けるようになるお琴。話し相手になってくれて好きなことを共有できる仲間がいる教室。この時代だからこそ、自分が楽しめることを始めましょう!お琴に少しでも興味がある方は気楽に体験にいらしてくださいね。

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