琴について 琴教室

お琴の曲って知っている曲はあるの?お琴教室で習う曲は?

最近はお琴の曲をBGMに使ったり、YouTubeやInstagramなどでもお琴の演奏動画を発信する方が増えて、みなさんがお琴の音を耳にする機会が増えてきました。音色が素敵で癒やされるので、新しく始める習い事として人気が出てきているお琴ですが、実際に習うときのどんな曲を弾くか知っていますか?お琴の曲と聞いてパッと思い浮かぶのは、お正月にコンビニやスーパーなどで流れる曲くらいではないでしょうか。ではそれ以外の曲ってどんなのがあるのでしょう?今回はお琴の曲についてまとめました。ある程度わかったうえで体験レッスンに行けば、自分が弾きたい感じの曲が教えてもらえるか判断する目安になると思います。曲を全然知らないという方でも、不安な気持ちがすこしでも和らいだら嬉しいです。

お琴の曲を知らなくても教室に通って大丈夫?

お琴の曲で「この曲知ってる」とすぐ思い浮かんだり、どこかで聞いた時に曲名を知っている人は、学校で習ったのを覚えていたか実際に触ったことがある人くらいで、ほとんどの方は全く知らないと思います。お琴に興味を持ってちょっと習ってみたいなと思っても、曲がまったくわからないと、楽しめるのか自分にもできるのかさえ想像できなくてちょっと不安ですよね。「お琴」で検索すると演奏動画がたくさん出てきますので、自分の好みの曲を選んでこういう曲が習いたいなとイメージできると思いますが、実はお琴教室は、先生の得意なジャンルによって習える曲が違ってくるんです。

お琴の曲は大きく、作られた年代と演奏形態によってジャンルが分かれていますので、どんな違いがあるのか説明していきますね。

1.古典曲

主に江戸時代から明治時代に作られた曲のことをまとめて「古典曲」といいます。おそらく一度も聞いたことがないような曲ばかりだと思いますが、一番近いイメージは雰囲気の良いお蕎麦屋さんのBGMで流れているような曲はこの古典曲が多いです。大きな特徴としては、歌がある曲が多いということです。お琴、三絃(三味線)、尺八の三重奏や、お琴の二重奏、お琴の独奏などがありますが、ほとんどの曲が歌がついていて歌いながら演奏します。速さはわりとゆったりしていて、歌を聴かせる「前歌」や「後歌」という部分と、楽器だけで演奏しとテクニックを聴かせる「手事」という部分から構成されていて、お琴という楽器の音色や響き、演奏する方の歌声が両方楽しめます。さきほどのお蕎麦屋さんのようなBGMの場合は歌の部分を抜かして演奏しています。古典曲は、とても奥が深く歌詞の意味や楽器が表現する情景や風景をしっかり理解して演奏できるまで、ちょっと時間が必要になります。古文に曲がついたというイメージで初めての方にはとっつきにくいかもしれません。でも、400年以上残っている曲はやはりそれだけ名曲ですしお琴の全ての基礎となるジャンルなので、最初は全くわからなくてもたくさん曲をこなしていくうちに、楽しめるようになってきます。歌うことが好きな方にはおすすめです。

2.宮城曲

最近では古典曲に分類されることも増えてきましたが、宮城道雄が作った曲を「宮城曲」といいます。宮城道雄は洋楽的な要素をお箏の曲に用いてお琴の可能性の幅を開いたという功績があります。それまでなかった3拍子やピチカート、洋楽的なメロディなど、新しい風を吹き込みました。また、十七絃という低音を奏でるお琴を考案し、音の幅を広げて古典とは違った曲調や音域の曲をたくさん残しました。お琴の曲ときいてお正月に流れている「ぽん、ぽぽぽぽぽぽぽん」というイントロから始まる曲を思い浮かべる人は多いと思いますが、その曲を作ったのが宮城道雄です。それまでの古典調の曲から歌曲のような歌い上げる曲、お子さんでも楽しめる可愛らしい曲など、歌の曲も作曲しましたが、テンポが速く超絶技巧を駆使した器楽曲も多く作曲しました。色々なジャンルの曲を演奏するプロが一番難しいと感じるのが宮城曲と言われています。目の前に曲の情景が映し出されるようなわかりやすいメロディーは、どの曲も美しく耳に残りやすいので、ぜひチャレンジしていただきたいです。

3.現代曲(現代邦楽)

昭和以降作られた曲を「現代曲」といい、今現在も新しい曲が生まれ続けています。それまではお琴の演奏家が作曲した曲を演奏していたのですが、昭和に入りって洋楽の作曲家が積極的に邦楽の曲を作曲するようになると、洋楽の観点からお琴でできる可能性に挑戦し、演奏家と意見を闘わせながら多くの名作を生み出しています。それまではお琴専用の縦譜を使っていましたが、五線譜を使って作曲するのでお琴の演奏家も五線譜を勉強して読めるようにしたりと、それまでのお琴の世界と大きく変わりました。古典のような歌中心の曲よりも楽器を演奏する器楽曲がより多くつくられるようになりました。また、和楽器を使ってオーケストラのような形態で演奏する合奏団のために大編成の曲が作られたり、リズムが難しい曲や洋楽の技法を取り入れた曲や、効果音的な音を出す斬新な奏法なども生まれ、お琴の楽しみが広がっています。わりと簡単で合奏もできる曲がたくさんありますので、初めてお琴に触る方にはちょうど良いと思います。

4.アレンジ曲

今までご紹介した曲はお琴独自の曲で、習う時には皆さん初めて聴く曲ばかりです。でも最近は洋楽やポップス、映画音楽などをアレンジしてお琴で演奏できるようにした曲もたくさん出ています。最近で言えば「紅蓮華」など人気アニメのテーマソングやお子さんに人気で流行った「パプリカ」、ヴィヴァルディの「四季」など本当にいろいろあります。お琴は音階を変えれば洋楽的な音楽がすぐ弾けるのと、柔らかな音から激しい音まで表現できるので、アレンジ曲も案外お琴の音に合うんですよ。ただ、みんなが知っているので間違えるとバレてしまいますし、メロディーやリズムが複雑なので普通のお琴の曲では使わないテクニックを使ったりと、人に聴かせられるようにするのはとても難しいです。難しくても好きな曲や自分がよく知っている曲は親しみやすく、練習するのが楽しくなると思います。

まとめ

ざっと大きくジャンルを分けてみました。習う時に気をつけていただきたいのが、先生によって得意なジャンルが違うということです。古典が得意で、生徒さんにも古典曲しか教えないという先生もいますし、現代曲は教えるけどアレンジ曲はやらないという先生もいます。自分の思い描いているお琴の曲と合う教室でないと、せっかく始めてもつまらないかもしれませんし、長く続けられないかもしれません。一番いいのは、教室ではどんな曲を習うのか聞いてみることです。全てのジャンルを教えてくれる先生でしたら弾いてみたい曲の選択が広がるので、習ってからこんなはずじゃなかったと思わなくてすみますよ。ご自分の好きな曲を見つけて練習も楽しみながら弾けたら、お琴がどんどん好きになって上達が早くなりますので、ぜひ自分に合う教室を見つけてくださいね。

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