琴について 琴教室

お琴の練習ってなにをすればいいの?

7月も半ばとなりましたが、最近は梅雨に戻ったかのような雨空が続きますね。そんな時はお琴を練習してジメジメした気分をスッキリさせましょう!とはいえ、楽器の練習って結構大変ですよね。今回は、効率よく練習できる方法をいくつかご紹介します。

お琴が上達する練習方法とは?

みなさんの中にはお琴って難しそうと思う方もいると思いますが、楽器の習い事が初めてという方には相性の良い楽器なんです。その理由としては、楽譜が数字と漢字のみで書いてあるので小学生でも読めること、爪をはめて弾けばすぐに音がでることなどがあります。でも、習い事としてお琴を始めてから曲が進み、少しずつ難しいものにも挑戦するようになると、最初から最後まで間違えずにすらすら弾けるようになるには練習が必要になってきます。これはどんな楽器でも同じで、練習しなければ上手に弾けるようにはなりません。でも、お琴を習っている方の中には、お仕事が忙しくてなかなか練習の時間が取れない方や、いつもおなじ所で間違えてしまってずっと苦手意識が残ってしまうなど、悩みをお持ちの方もいると思います。そこで、お悩みを解決する練習方法について挙げてみようと思います。

1.先を見る

みなさん曲を練習するために、楽譜を見ながら弾きますよね。その時、楽譜のどの部分を見ながら弾いているか意識したことはありますか?弾きながらご自分が楽譜のどこをみているのか、一度確認してみてください。実は、楽譜のどこをみているかで、すらすら弾ける人とつっかえつっかえしか弾けない人にわかれるんです。では、間違えずにすらすら弾くにはどこを見たら良いでしょう?答えは、「一小節先」です!上手な人は、今弾いている音を見るのではなく、視野を広げて一小節分先までみているんです。今弾いているところだけを見ていると、見える部分が狭くなりその音だけしか見えなくなります。そうすると、次に何がくるかわからないので押手が間に合わなかったり、音が飛ぶところの糸を確認することができずに違う糸を弾いたりして、間違えてしまいます。1個1個集中して見るので首も目も疲れ、手の動きも鈍ります。でも、一小節先を見ながら今弾いているところも視野に入れて弾くと、先へ先へと弾く準備ができるんです。「あ、この先七に押手があるから左手を準備しよう」とか、「四拍目から手が細かくなっているからじっくり見なくちゃ」など、先を読むことができるので、間違いが劇的に減ります。さらにいいことが。それは、普段の練習から先を読むようにしていくと、脳が自然とそういう動きをするように訓練されるので、練習以外でも先を読む癖がつきます。そうなると普段の生活やお仕事でも、できる人という評価を受けたり、リスクヘッジができたり、周りの方に気を使えるようになったり。是非この、先を読む力を身につけてみてくださいね。

2.3回間違えたらやめる

3回同じところで間違えたら一度弾くのをやめてください。これは私が一番生徒さんに言っていることです。私は、練習って単に手が動くようになるというだけではなく、脳の訓練だと考えているからです。脳って複雑でいまだによくわかっていない場所ですが、とても単純なんですよね。どういうことかというと、今弾いているのが合っているのか合っていないのかを脳は判断できないということなんです。これはあくまでも私の経験からの考えなのですが、同じところを3回以上同じ間違いをすると、脳が「この人はここをこう(間違えた状態で)弾きたいんだな」と解釈し、何回やりなおしてもそこで間違えるようになります。この状態を私は「間違えるための練習」と言っています。これはなかなか直せないので、3回同じところで間違えたらやり直して弾くのではなく、自分の弾き方を振り返り、じっくり考えて間違えるポイントを探し出すことがとても重要です。そして4回目はそれまでと違った弾き方に変えなくてはいけません。指の形、支える指の位置、楽譜と糸の見る順番などを変えてみてください。もしわからなかったら、レッスンで先生に教えてもらいましょう。何かを変えて上手く弾けたら、今度は5回続けて間違えずに弾けるようになるまで練習を続けましょう。10回続けて間違えずに弾けたら、もう大丈夫です!

3.モヤッとしたところを弾く

練習時間が取りにくい人や長い曲を練習している人に特に有効な方法ですが、普通の練習でももちろん取り入れてもらえます。まずは最初から通して1回弾きましょう。1回目に間違えないで弾けたところは練習しなくて良いです。「ん?」と止まってしまったところ、間違えたところ、楽譜を見ていてモヤッとしたところだけを練習するんです。私の場合は間違えなかったところは楽譜が白く見えて、間違えたり嫌だなと思うところは黒い糸がグルグルこんがらかっているように見えます。大抵の人がこの逆で、モヤッとしたところは飛ばして練習してしまうんですが、それはいつまで経っても上達しない悪い練習方法なんです。1回で弾けるところは練習しなくても弾けるのですからもういいわけですよね。間違えたところや嫌なところだけを弾くのは正直、練習が楽しくなくなると思いがちですがそれは、がむしゃらに何度も弾いて回数で解決しようとした場合。間違える原因を見つけて弾ける方法を探すことに焦点をあてると、ゲーム感覚で楽しくなりますよ。問題をクリアしてスッキリ弾けた時の達成感をぜひ味わってみてください!

まとめ

いかがでしたか?今回は3つの練習方法をまとめました。いろいろ試して、ご自分に合った練習の仕方を見つけてみてください。今まで悩んでいたことが少しでも解決できるように、お役にたてたら嬉しいです。まだまだたくさん、効率よく早く上達できる練習方法がありますので、また書きたいと思います。

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