琴について

【マンションでも大丈夫?】現代の箏の練習事情

音の悩みを解消して、自宅で安心して練習できる方法

箏に興味を持たれる方から、よくこんなご相談をいただきます。

「マンションに住んでいるのですが、音の問題が心配で…」

「練習したいけど、近所迷惑にならないか不安です」

特に都市部や集合住宅にお住まいの方にとって、「音の問題」はとても現実的な心配ごとですよね。

ですが、実は箏は他の楽器と比べて音量が控えめで、練習環境を少し工夫するだけでマンションでも安心して演奏ができるんです。

今回は、マンションやアパートなどでも箏の練習を楽しむための現代的な工夫や、実際の生徒さんの事例をご紹介します。

箏の音は、実は「静かめ」な楽器?

まず最初にお伝えしたいのは、箏は比較的静かな楽器だということ。

絃を箏専用の爪で弾いて音を出すため、ピアノやバイオリン、サックスなどのように空間に大きく響く音ではありません。

また、音の響き方も柔らかく、遠くまで音が飛ぶタイプではないため、隣の部屋や上下階まで響きにくいのも特徴です。

自宅練習でできる!音対策3つの工夫

それでも、「念のために対策しておきたい」「家族やご近所への配慮をしたい」という方のために、

すぐにできる防音・消音の工夫をご紹介します。

1. カーペットやマットで床からの響きを抑える

箏は通常、床に置いたり椅子に座って演奏しますが、楽器の底面から音が出る構造に

なっていますので、床材によって音の伝わり方が変わります。

フローリングの上に直接置くと、音が下の階に響きやすくなってしまうことも。

そのため、以下のような方法が効果的です:

  • 厚手のカーペットを敷く
  • ゴム製の防音マットを使う
  • 遮音マット+ラグの二重構造にする
  • 音が出る場所にタオルを詰める

床からの振動音(固体音)をしっかりカットすることで、階下への配慮になります。

2. 「弱音器(消音グッズ)」を使う

箏専用の弱音器(サイレンサー)「小夜ひめ」というものが市販されています。

これはフェルトでできた消音器で、絃と楽器の間に挟んで絃の振動を軽減するため、

音量をグッと抑えられて、早朝・夜間の練習にもおすすめです。

指の練習や間違えやすい箇所の反復練習などにも有効的に使えます。

フェルトやゴムパッドなどを絃に軽く当てて音を抑える方法もあります。

ほかにも、絃に引っ掛けて絃の振動を低減させる、消音チップというものもあります。

琴柱から少し話したところに引っ掛けるだけですが、かなり音量は抑えられます。

3. 時間帯に気を配る

音の響きは、時間帯によって感じ方が大きく変わります。

  • 午前10時〜夕方5時の間
  • 隣接住戸に留守が多い時間帯
  • 夜6時〜8時の間(生活音が活発)

このような時間は、近隣の方もお仕事や用事でお家にいなかったり、家の中でいろいろな音が出ている

時間だったりと、比較的音を出しても大丈夫なことが多いですので、この時間帯を選んで練習することで、

心理的なストレスがぐんと軽減されます。

早朝や夜間などは音も響きやすいので避けた方がよいのはもちろん、近隣の方の生活スタイルによっては

昼夜逆転するお仕事の方や、お子さんがいらっしゃる方などでも気になる時間帯が違ってきますので、

まずは周りの方の様子を伺って見ることが大切です。

近隣の方の生活リズムをなんとなく把握しつつ、できる限りの対策をして、

レッスンに行ったら思いっきり音を出してストレスを発散させてください。

冬は皆さん窓を閉め切って映像を見たり何かしらの生活音を出されていると思いますので、

どの時間帯も練習しやすいです。

いろいろな時間を試してみて、「この時間なら練習しても大丈夫」と自分の中に

安心ラインを作っておくのも大切です。

最後に

実際の生徒さんの声をご紹介します。

「音が静かなので家族も、他の部屋にいると気にならないと言ってくれました!」

「カーペットと弱音器を併用して、夜でも短時間なら練習できています」

「日曜日しか練習できないので、音穴にタオルを詰めて弾いています。」

このように、それぞれの生活スタイルに合わせて、無理なく練習できる工夫を取り入れていらっしゃいます。

「音が心配だから…」で諦めないでください

箏は、現代の生活環境の中でも工夫次第でじゅうぶん楽しめる楽器です。

音を気にしすぎないで済むように、防音対策や時間の工夫を通して、自分のペースで続けることが大切。

不安なことがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。

一緒に、あなたに合った練習スタイルを見つけていきましょう!

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