こんばんは。琴教室の金子さやかです。
緊急事態宣言が出されて今日で1週間が経ちましたね。皆さんはどのように過ごされましたか?私はお家にこもって、生徒さんのレッスンをしたり、嵐の見逃し配信を見たり、犬の散歩をしたり、それなりに楽しく過ごしていました。1月はいつも、色々なところで演奏したり、学校公演に行ったりコンサートなどで、お休みが取れないくらいお仕事をしていましたので、こんなにゆっくりしている1月は学生の時以来かもしれません。でもそろそろ、新しいサービスの準備に取り掛かろうかと思っています。何をするかはまた別の機会に(^ ^)
今日は「お琴教室あるある」なお話をしたいと思います。
皆さん、お琴教室ってどんなイメージを持ちますか?
怖そう?礼儀に厳しそう?堅苦しそう?
他の楽器の習い事と違ってお琴教室ってなんとなくマイナスなイメージが多いと思います。
その理由はなんだと思いますか?
理由のひとつは、お琴教室があまり普及していないこと。お琴教室は例えばピアノ教室のように、身近であまり見かけないと思います。自分の知らないことってなんとなく怖いですよね。
そして最大の理由は独特な言い回しにあると思います。今日はそんな、お琴教室が怖いところと誤解されやすい言葉をご紹介します。
1.お稽古
和の習い事に共通する言葉ですが、「お稽古」とは「レッスン」のことです。同じ意味ですが日本語になると途端に背筋を伸ばさなきゃ、みたいな雰囲気に見えますよね。着物を着ていかなくちゃ、とか笑っちゃいけないんじゃないかとか・・・でも実際には先生は「レッスン」のようなつもりで口にしていますので、気にしなくて大丈夫です。
2.お弟子さん
これも結構普通に使いますので、どういう影響があるか考える先生はほとんどいないと思います。でもある時、知り合いの方に「お弟子さんというのは、お琴の道を極めて、金子さんの音楽や精神を受け継いでいく人ですよね!」と言われて、私の方がビックリしたことがありました。昔は確かにお弟子さんは先生の全てを受け継いでいく人だったんですが、今は皆さん、先生の後を継ぐぞ!と来ているわけではありませんよね。お琴の音楽を楽しみたくて通っていると思います。私たち教える方からしても、そんなに重い感じではなくて、「生徒さん」という感覚なのですが、ついつい「お弟子さん」と発してしまいます。でも知らない方からすると、お琴をやってみたいけど「お弟子さん」て書いてあって、私はそんな立場になるのは無理だから、やめておこうと思うかもしれません。先生方は私の可愛い生徒さんたちという意味で使っていますので、深刻に受け止めないでくださいね。
3.師匠、師範
「師匠」は「先生」という意味で使います。「師範」は資格を持っている方です。「師範」は他の人に教えて良いですという資格なので、経歴の中で〇〇流師範と純粋にその資格を持っていることを伝えている場合が多いですが、「〇〇師範」とか、大学のサークルなどで「師範練」いう場合は先生とほぼ同じ意味で使っていることが多いです。
4.お免状
これも「うっ!」と思う言葉の一つではないでしょうか。「お免状」というだけで敷居が高い感じがしますよね。でも、免許やヤマハなどのグレードを思い浮かべていただければ近いと思います。流派によって種類や段階が違いますが、この人はここまでの曲を習得しましたよという目安みたいなものです。先程の「師範」もお免状の一つです。お琴は家元制度というものがありまして、大抵どこかしらの家元の流派に属しています。そして曲が進み段階を踏むごとに家元からお免状を出していただきます。自分がどの程度のレベルなのか知ることができますし、将来的に教えたい人などはお免状を取る方が多いです。とはいえ、お免状料に加えて家元へのお礼や先生へのお礼でかなりの金額になるので、昔は皆さんお免状をとっていましたが、最近は割と自由になってきていると思います。
このように私たち琴を弾いているものにとっては当たり前のことでも、一般のお琴を知らない方にとっては気軽に習いに行けないことがあるかもしれません。私も知り合いの方から言われなかったら全然気づかずに使っていたと思います。
少しでも気負わずに、一つの音楽の習い事として、お琴教室が選ばれるようになったらいいなと思い、書いてみました。お琴を習ってみたいなーと思っている方、ぜひ踏み込んでみてください。そして、独特の世界観を楽しんでみませんか?