琴教室

お箏教室のような習い事での先生の役割ってなんでしょう?

9月も半ばとなりましたね。「芸術の秋」の季節となりました。秋の夜長にお箏をつま弾いてみるのも風流ですよね。

今の世の中、情報が溢れどんどん更新されていき、興味や集中が長続きしないといわれていますが、大抵の方は何かしらの趣味をいるのではないでしょうか。その中で習い事をされている方も多いと思います。一口に習い事といっても、種類も体制も様々ですが英会話のようなスキルアップやお勉強、テニスなどのスポーツ系、ピアノのような音楽系、料理やハンドメイドのような生活系・・・。また、カルチャーや通信、オンラインなどでのレッスン。そして、私が行っているような、個人宅へ伺って教えてもらう、いわゆる「教室」系があります。

それぞれ生活スタイルや必要性などに合わせて選んでいると思いますが、なぜ皆さん習い事をするのでしょうか。特に個人の先生の教室に通うメリットってなんだと思いますか?

習っているものの技術を教わって上達していくことはもちろんなんですが、それ以外にも習い事のメリットってあるんです。

その一つは先生の立ち位置です。

私が教室を開いてお箏を教え始めたのは大学生の時ですが、長年携わってきた中でそこから多くの生徒さんをみて感じたことは、習い事の先生は「ちょうどいい距離の大人」ということです。

例えばですが、親には言いにくいことってありませんか?友達、職場の人、学校の先生というような近い関係の人には話し辛いこと。でもそれが、習い事の先生には言えるということはありませんか?それは、習い事の先生ががちょうど良い距離でいてくれるからなんです。愚痴って親しい人にはなかなか言えないですよね。でも習い事の先生って、なんか仲良い親戚のおばさん、或いは第二のお母さんみたいな立ち位置で相談したり、思っていることを素直に言えたりするんです。

お箏のような音楽系の習い事は、教室でちょっとやればいいのではなく、練習しないと上達もしないし、練習は結構きついことも多いし、なかなかにハードな習い事です。お仕事が大変な中で練習時間を取るのが難しいこともあると思いますが、それでも教室に通うのは、先生と話すのを楽しみにしている方が実は多いんです。

先生も、いつもは上手な生徒さんが今日はなんかうまく弾けていないなーという時は、「なんで出来ないの?」と怒るのではなく「会社でなんか嫌なことでもあった?」と話しかけます。そうすると「そうなんです!実はこうでああで・・」と話してくれて、その後からは、姿勢もスッとしてうまく弾けたりします。

そういう私もお箏の先生に色々相談していました。人生の大先輩としてお箏だけでなく考え方などもアドバイスをもらえて、自分を冷静に見つめ直すことができたりしました。

グループレッスンやカルチャーだとできないですが、個人の先生に習う場合は、お箏などの技術を教わるだけでなく日々の悩みなどを打ち明けたり人生相談に乗ってもらえるという嬉しいメリットがあります。

実際にコロナ禍で家にこもって鬱々と過ごしているのが嫌になったと、新しくお箏を始めてくれた生徒さんがいます。授業が全てオンラインになってお友達にも会えず寂しいから、お箏を習いに通うのは私にとって必要で、不要不急ではないです!といってくれる学生さんや、一人暮らしでリモートワークになって誰にも会えないから教室には通います!という生徒さんも、嫌なことばかりではなく、何気ない日常や、面白かったこと、興味があることなど色々話して楽しんでいる姿を見ていると、きっと心の癒しを求めて習い事をする方が多いのだと思います。

私の教室では、お箏の優しく美しい音色で心地よい時間を過ごしながら、おしゃべりして笑い合って、人生を楽しく豊かに過ごしていただきたいと思います。

感染対策をしっかりして、体験レッスンも承っています。
お箏を楽しみたい、習い事で人生を豊かにしたい、人が大好きという方も気軽に教室に来て、雰囲気を味わってみてください。

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